壺【う】塚(読み)こうづか(その他表記)Hou-ch'ong

百科事典マイペディア 「壺【う】塚」の意味・わかりやすい解説

壺【う】塚【こうづか】

韓国,慶尚北道慶州にある古墳。1946年の発掘調査により,双円墳であることが明らかになった。南墳を壺【う】塚,北墳を銀鈴塚と称している。川原石を床に敷いた墓壙には木槨木槨墓)が置かれ,その内部木棺を収めたものと推定される。木棺の内部からは金銅製の冠,履,黄金製の耳飾,腕輪などの副葬品が出土した。なかでも,〈乙卯年国岡上広開土地好太王壺【う】十〉の銘のある青銅合子(ごうす)は,高句麗(こうくり)と新羅の交渉を示し,古墳の年代を5世紀初頭以後とする重要な資料

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「壺【う】塚」の意味・わかりやすい解説

壺う塚
こうづか
Hou-ch'ong

韓国慶尚北道慶州市路西洞にある三国時代新羅の古墳。 1946年,韓国の考古学者が初めてみずからの手で発掘した古墳。内部は通常の積石木槨であったが,金製装飾品,馬具武器などとともに発掘された被葬者の頭部付近に置かれていた銅鋺 (かなまり) は,底部に「乙卯年国岡上広開土地好太王壺う十」の銘が陽鋳されていて,5世紀における高句麗と新羅の文化的交流を示す資料として重要である。

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