夕陽（読み）セキヨウ

デジタル大辞泉

せき‐よう〔‐ヤウ〕【夕陽】

１ 夕日。入り日。斜陽。
「梅雨には珍しい―が」〈漱石・それから〉
２ 夕暮れ。夕方。
「草原は―深し帽ぬげば髪にも青きいなご飛びきたる」〈牧水・死か芸術か〉

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

せき‐よう‥ヤウ【夕陽】

1. 〘 名詞 〙
2. ① ゆうひ。いりひ。夕日。斜陽。
   1. [初出の実例]「高声寂寂寒_二炎節_一、古色蒼蒼暗_二夕陽_一」(出典：文華秀麗集（818）下・得澗底松〈嵯峨天皇〉)
   2. 「夕陽(セキヤウ)西にかたふけば、御名残をしうはおぼしけれども」(出典：高野本平家（１３Ｃ前）灌頂)
   3. [その他の文献]〔李商隠‐楽遊原詩〕
3. ② ゆうぐれ。夕方。
   1. [初出の実例]「勝地優遊及_二夕陽_一、山河景気先_レ秋涼」(出典：本朝無題詩（1162‐64頃）六・夏日遊陶化坊別業〈中原広俊〉)
   2. 「終日(ひねもす)戦てすでに夕陽(セキヤウ)に及びける時」(出典：太平記（１４Ｃ後）八)
4. ③ 老年・老境のたとえ。〔白居易‐秦中吟・不致仕〕
5. ④ 山の西側。また、西。〔色葉字類抄（1177‐81）〕 〔詩経‐大雅・公劉〕

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【夕陽】せきよう（やう）

夕日。宋・欧陽脩〔酔翁亭記〕已にして夕陽山に在り、人影散亂するは、大守歸りて、客從ふなり。

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出典　平凡社「普及版 字通」