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外国人学校 がいこくじんがっこう

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大辞林 第三版の解説

がいこくじんがっこう【外国人学校】

国内にある在日外国人子女のための学校。多く、国別に設置され、学校教育法上は各種学校に含まれる。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版の解説

がいこくじんがっこう【外国人学校】

外国に住む自国の子弟のために,本国の政府あるいは教育関係団体が,母国語で母国の文化を教える目的で,その地に設置した学校をいう。ふつう送りだす側と迎える側の両面をもつ。日本の場合,送りだす側としては海外日本人学校を諸外国に特設し,迎える側としては在日外国人学校の設立を認めている。以下,後者について記すと,その歴史は明治の開国とともに始まる。ダーム・ド・サンモール校(1872,横浜)をはしりにして,アメリカンスクール(1902,東京)など,欧米人子弟を対象に英語で教える学校が設立され,これらが日本の外国人学校の主流となった。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

外国人学校
がいこくじんがっこう

外国人の子供の教育を目的とする学校をいう。このような外国人学校には、
(1)外国の政府または大使館が設置するもの
(2)外国人の団体または個人が設置するもの
(3)国際的な機関や団体が設定するもの
などがある。現在、日本においては、朝鮮人学校のように、(2)のタイプに属する学校が多い。一方、世界各地にある日本人学校などの在外教育施設数は、2006年(平成18)4月現在で、日本人学校が50か国に85校、補習授業校が54か国に187校、私立在外教育施設が8か国に12校ある。認定を受けた日本人学校は、学校教育法の規定に準じた教育の実施を主たる目的としており、日本政府から物的・人的援助を多く受けているが、基本的には、同じ(2)のタイプである。ニューヨーク国連本部付き国際学校などは、(3)の例である。[桑原敏明・広瀬義徳]

歴史

日本における外国人学校の歴史は、1872年(明治5)横浜に設置されたダームドサンモール校(1899年各種学校として認可)に始まり、1901年(明治34)設立のセントジョセフ校(横浜)、1902年設立のアメリカン・スクールなど欧米系外国人対象に、横浜、東京、神戸に多く開設された。日清(にっしん)戦争後は、清国留学生が受け入れられ、そのための特別学校も設けられたが、1924年(大正13)中華公立学校として中国人のための諸学校が併合された。[桑原敏明・広瀬義徳]

在日朝鮮人学校問題

これら第二次世界大戦前の外国人学校は戦後も存続したが、朝鮮の独立により新たな局面を迎えた。すなわち、戦後の日本国内の外国人学校は、朝鮮人学校が大多数を占めることになったが、それは、当時、日本の植民地支配から独立は達成されたものの、東西冷戦の影響を受けて、1948年(昭和23)8月に韓国(大韓民国)が創建、次いで9月には朝鮮民主主義人民共和国が創建を宣布されるという祖国の分断と混乱に直面した朝鮮人が多数残留したためである。敗戦後数年間のうちに、民族教育の回復を求めた在日朝鮮人は朝鮮人学校を全国各地に創設し、1947年10月時点で、朝鮮初級学校541校、中学校7校、青年学校22校、高等学校8校が存在した。しかし、1948年の阪神教育事件の結果、一時期全国で44校(1952)にまで激減。その後1950年代~60年代における自主的な学校再生の取組みにより、1966年には、朝鮮大学校1校を含めて、総数142校にまで立て直しを図った。以後、約150校前後を推移したが近年は減少傾向にある。各種学校として認可されている朝鮮人学校は2006年現在79校である。
 日本政府は、1965年(昭和40)に日韓基本条約を締結するが、北朝鮮との関係は改善されず、外国人学校も各種学校として認可しない方針をとったため、その残りが自主的学校運営を続けた。ただ、日韓基本条約締結以後は、認可権限を有する都道府県知事が、各地で朝鮮人の要求を受け入れる形で、学校教育法第83条(当時)の規定する各種学校として漸次認可していくようになったため、認可取得の約8割が1966年から1971年の間に集中した。
 対して、日本政府は1966年(昭和41)から1968年にかけて、各種学校から外国人学校を分離する、いわゆる外国人学校法案を国会に三度上程した。これらはいずれも廃案となったが、当時文部省は「朝鮮人としての民族性または国民性を涵養(かんよう)することを目的とする朝鮮人学校は、わが国の社会にとって、各種学校の地位を与える積極的意義を有するものとは認めないので、これを各種学校として認可すべきでない」(1965年12月28日付事務次官通達)という、従来の方針を強調する内容の指導を都道府県知事に対して行った。しかし、事実上、国内法に抵触する教育を組織運営の目的としているのでない限り、この通達は外国人学校の教育を一律禁止するものではなく、すでに認可済みの学校から各種学校としての認可を取り消す命令でもない。そのため外国人学校には、現在でも認可校と無認可校の2種類がある。[桑原敏明・広瀬義徳]

1条学校認可問題

なお、関連していえば、臨時教育審議会答申(1987)における「国際的に開かれた学校」の提案を受けて、東京都教育委員会が約3年の準備期間ののち、1989年(平成1)4月に設立した東京都立国際高等学校は、国内に設置されているその他十数校の国際学校と異なり、国公立上級学校への進学を可能とすべく、学校教育法の第1条に定める「学校」として創設された新しい国際学校で、生徒は一般日本人のほか、帰国子女や在京外国人で構成されている。また、全国に4校ある韓国系の民族学校のうち、大阪の白頭(はくとう)学院(建国学校)と金剛学園も、外国人学校ながら、1条学校としての認可を受けている数少ない例としてあげられる。残る東京韓国学校と京都韓国学校の2校は、大部分の外国人学校と同様、各種学校としての認可である。
 現在では、各種学校として自主的な学校運営を実施している朝鮮人学校には、国公立上級学校への入学資格が付与されない問題や公的助成金が少ないための経営難などの事情から、各種学校の地位に由来する不利益の改善を求めて、1条学校への認可、あるいはそれに準ずる処遇を求める声も少なくない。この点とかかわって、1998年(平成10)、日本弁護士連合会が、朝鮮人学校生徒の国立大学への門戸開放を勧告している。ちなみに、国立を除く私立・公立大学で、法規上、学校教育法第90条および同施行規則第150条の適用を根拠として、朝鮮高級学校、韓国学校、中華学校等の外国人学校出身者への大学入学資格を認めている学校は、公立大学で66校中34校(51.5%)、私立大学で457校中228校(49.9%)存在している(2000年現在。「民族学校の処遇改善を求める全国連絡協議会」調査による)。[桑原敏明・広瀬義徳]

新たな動き

今日、外国人学校は、国際人権法上認められている母語・母文化を学習する権利・機会保障の観点からも、また、国際化時代にふさわしい教育文化交流や多文化・民族共生教育の促進の観点からも、より積極的な法的・行政的援助が求められている。その点、各種学校としての外国人学校卒業者には中卒・高卒の資格が認められていないため、高等学校卒業程度認定試験(高卒認定)を利用して大学入学資格を取得する者が増えており、それを積極的に公認していこうとする動きがあることは注目される。また、1981年(昭和56)には、日本の学校に通う在日外国人高校生の国民体育大会への参加が実現し、1991年には、従来加盟を認めていなかった日本高等学校体育連盟と日本高等学校野球連盟の二大団体のうち後者が、朝鮮人学校の正式な加盟と大会参加を認める方針を打ち出すなど、前記の観点にかなった動きも一部ではみられるようになっている。[桑原敏明・広瀬義徳]
『小沢有作著『在日朝鮮人教育論』(1973・亜紀書房) ▽朴三石著『問われる朝鮮人学校処遇』(1992・朝鮮青年社) ▽広田康生編『多文化主義と多文化教育』(1996・明石書店) ▽高賛侑著『国際化時代の民族教育――子どもたちは虹の橋をかける』(1996・東方出版) ▽朴慶植著『在日朝鮮人関係資料集成 戦後編 第7巻 都立朝鮮人学校関係』(2000・不二出版)』

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