大ヒマラヤ国立公園(読み)ダイヒマラヤコクリツコウエン

デジタル大辞泉 「大ヒマラヤ国立公園」の意味・読み・例文・類語

だいヒマラヤ‐こくりつこうえん〔‐コクリツコウヱン〕【大ヒマラヤ国立公園】

Great Himalayan National Park》インド北部、ヒマチャルプラデシュ州にある国立公園ヒマラヤ山脈西部の高峰ほか、標高1500メートルから6000メートルの山岳地帯の牧草地、河川沿いの森林を含む。バーラル(ブルーシープ)、ユキヒョウ、ヒマラヤヒグマなどの希少な野生動物が生息する。1986年に設立。2014年に世界遺産自然遺産)に登録された。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界遺産詳解 「大ヒマラヤ国立公園」の解説

だいヒマラヤこくりつこうえん【大ヒマラヤ国立公園】

2014年に登録された世界遺産(自然遺産)。インド北部、ヒマーチャル・プラデーシュ州クッルー県に位置する国立公園。標高5000m以上の高山が連なるヒマラヤ山脈西部にあたる大ヒマラヤ国立公園は、寒冷な気候から万年雪となり、発達した氷河による渓谷や山岳地帯の牧草地、川辺の森林など豊かで多彩な自然が広がっている。雪解け水を源流としたジワ・ナラ川やサインジ川などいくつもの河川がインダス川へと合流し、下流の数百万の人々の貴重な水源となっている。モンスーンによる影響で降水量が多く、ハイイロジュケイジャコウジカといった絶滅危惧種をはじめ、ヒマラヤジャコウジカ、ユキヒョウ、タールなどの固有種や希少種が生息し、動物相に応じて広葉樹林から針葉樹林まで25種の森林形態が存在し、被子植物に限れば58%が固有種である。こうした多様な動植物の宝庫で、世界屈指の高峰が連なるヒマラヤ山脈のなかの国立公園としてその雄大な自然が評価され、世界遺産に登録された。◇英名はGreat Himalayan National Park Conservation Area

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android