日本歴史地名大系 「大平郷」の解説
大平郷
おおひらごう
現大平を遺称地とし、一帯に比定される中世の郷。延徳二年(一四九〇)九月三日に将軍足利義材が布施梅千代丸に安堵した当知行地のなかに「駿河国太平・得倉・日守参箇郷」とある(伺事記録)。当郷は伊豆との境にあり、さまざまな戦乱に見舞われ支配者も交替した。天文六年(一五三七)二月二一日、河東一乱(第一次)で駿東郡に進出していた北条氏綱が、「大平之内星谷殿」に対し、北条軍の乱暴狼藉を禁ずる制札(星谷文書)を与えている。同九年三月二九日には北条氏康が、地内の曹洞宗
大平郷
おおだいらごう
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報