大智(読み)だいち

改訂新版 世界大百科事典 「大智」の意味・わかりやすい解説

大智 (だいち)
生没年:1290-1366(正応3-正平21・貞治5)

南北朝時代の禅僧曹洞宗肥後国宇土郡長崎の出。幼くして肥後大慈寺の寒巌義尹(かんがんぎいん)に師事。その後,鎌倉建長寺の南浦紹明や加賀大乗寺の瑩山紹瑾(けいざんじようきん),さらに円覚寺の東明慧日に参ずる。1314年(正和3)入元,24年(正中1)帰国,直ちに能登の瑩山に参覲,明峰素哲(めいほうそてつ)の法嗣となる。のち加賀河内荘に祇陀寺を開き,また菊池武時・武重に帰依されて肥後広福寺の開山となる。
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「大智」の解説

大智 だいち

1290-1367* 鎌倉-南北朝時代の僧。
正応(しょうおう)3年生まれ。曹洞(そうとう)宗。肥後(熊本県)大慈寺の寒巌義尹(かんがん-ぎいん)に師事,正和(しょうわ)3年元(げん)(中国)にわたり,古林清茂(くりん-せいむ)らにまなぶ。帰国後明峰素哲の法をつぎ,加賀(石川県)に祇陀(ぎだ)寺を創建。また肥後広福寺をひらいた。貞治(じょうじ)5=正平(しょうへい)21年12月10日死去。77歳。肥後出身。号は祖継,素渓。著作に「大智禅師偈頌」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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