日本古代の律令制で,仕丁(しちよう),衛士,采女(うねめ)などの中央で働く者に支給された食料。民部省を通して,庸として徴収された米や塩,布や綿(真綿)等が支給された。ある官司で必要な大粮は1ヵ月分まとめて前月末に民部省に申請することになっていた。その申請の文書で,745年(天平17)の分が《正倉院文書》に残っている。それによると上記の労働者のほか,特殊技術をもつ下級官人や工人たちも大粮の支給対象となっていたようである。一方,平城宮跡などからは,地方から送られてきた庸米に付けられた木簡が多数出土しているが,それらは大粮として役丁などに米が支給されたのち捨てられたものであろう。調庸制が行き詰まってくると,大粮の米は庸米からではなく,諸国の田租の米をついて〈年料租舂米(そしようまい)〉として送られてきたものから支給されるようになった。
執筆者:櫛木 謙周
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新