天皇記(読み)テンノウキ

精選版 日本国語大辞典 「天皇記」の意味・読み・例文・類語

てんのうきテンワウ‥【天皇記】

  1. わが国最古の史書の一つ。推古二八年(六二〇)に、聖徳太子が、蘇我馬子とともに撰したもの。天皇の世系・事跡を記したもので、大化元年(六四五)蘇我氏滅亡の際、焼失したといわれる。

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百科事典マイペディア 「天皇記」の意味・わかりやすい解説

天皇記【てんのうき】

620年聖徳太子蘇我馬子とともに選修した史書。内容天明であるが,《帝紀》と同じ性質のもので天皇系譜皇位継承次第中心としたものであったと考えられる。同時に《国記》など有力豪族の系譜書なども作られたが,蘇我蝦夷(えみし)が自邸を焼いて自殺したときに,《国記》以外は焼失したという。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「天皇記」の意味・わかりやすい解説

天皇記
てんのうき

日本最古の史書とみられるものの一つ。『日本書紀』によれば,推古 28 (620) 年聖徳太子蘇我馬子とともに編纂したものといわれ,大化改新 (645) に際して蘇我蝦夷邸焼亡とともに焼失したという。内容は不明であるが,歴代天皇の系譜を中心とした『帝紀』などと同種の書とみられる。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「天皇記」の解説

天皇記
てんのうき

推古朝に編纂されたといわれる書。「日本書紀」推古28年(620)条に,聖徳太子と蘇我馬子(うまこ)とが「天皇記及国記臣連伴造国造百八十部并公民等本記」を録したとある。乙巳の変(645年)で蘇我蝦夷(えみし)が討たれるときにこれを焼いたという。内容は不明だが,「帝紀」と同性格のものとする見方もある。

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