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帝紀 ていき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

帝紀
ていき

古事記』や『日本書紀』の原史料となった書物。奈良時代頃散逸したらしく,原形は伝わっていない。『帝皇日継』とも『先紀』とも『帝王本紀』とも呼ばれたらしい。天皇の名,その世系后妃,皇子女の名,宮城の所在治世中の事柄,天皇の年齢と治世年数,山陵の所在などが記されてあったと思われる。『旧辞』とともに口伝えに伝えられたものを6世紀頃筆録してまとめたものらしいが,いろいろの異説を生じて伝えられたため,天武天皇太安麻呂に命じて整理させた。それが『古事記』である。

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百科事典マイペディアの解説

帝紀【ていき】

天皇あるいは皇位継承を中心とする古代の伝承または史書。欽明天皇のころ,伝承・神話を集めた《旧辞(きゅうじ)》(〈くじ〉とも読む)とともに述作されたと考えられている。
→関連項目旧辞天皇記

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世界大百科事典 第2版の解説

ていき【帝紀】

《古事記》中・下巻は,歴代天皇の系譜やおもな事跡に関する簡単な記録と,歌謡を含む物語部分からなるが,前者が帝紀,後者が旧辞を指すというのが通説である。《古事記》序文中に〈帝皇の日継,先代の旧辞〉などと,系譜と旧辞が対応するごとくに書かれているからである。しかし《新撰姓氏録(しんせんしようじろく)》の例でわかるように,系譜は縁起的な物語をも含む。したがって帝紀とは《古事記》の八代の物語(中・下巻),旧辞とは神代巻を指すという新説も検討に値する。

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大辞林 第三版の解説

ていき【帝紀】

「古事記」「日本書紀」編纂の際、「旧辞きゆうじ」とともに原資料となったと伝える書。天皇の系譜を主内容としたもので、現在散逸して伝わらない。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

帝紀
ていき

古代における皇位継承の次第(しだい)を中心とした記録。「帝皇日継(ていおうのひつぎ)」ともいう。旧辞(くじ)とともに『古事記』『日本書紀』の編纂(へんさん)材料となった。帝紀や旧辞には異説が多く、内容にも出入り・異同が少なくなかったが、天武(てんむ)天皇はこれを整理して一つの正説を定めようとした。これが『古事記』編纂の動機となった。したがって帝紀の具体的な内容は『古事記』の記載から帰納的に推測される。すなわち天皇の名、皇居の所在、治世中の重要事項、后妃(こうひ)・皇子女の名、それに関する重要事項、天皇の享年、治世年数、山陵の所在などの諸項目にわたるが、歴代にすべてこれらが含まれていたのではなく、そのうちの若干を欠くこともあったと思われる。[黛 弘道]

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世界大百科事典内の帝紀の言及

【国記】より

…《日本書紀》の推古28年(620)条に〈天皇記及国記,臣・連・伴造・国造・百八十部幷公民等本記を録す〉とある。内容は不明だが,《古事記》の原史料となった《帝紀》《旧辞》のうちの《帝紀》に《天皇記》が相当するとすれば,《国記》は《旧辞》で,神代以来の物語の集成かという。《天皇記》《国記》は蘇我大臣家に伝わり,645年(大化1)大臣家が焼かれたとき,《国記》のみは船恵尺(ふなのえさか)が救いだして中大兄(なかのおおえ)皇子に献上したというが残っていない。…

※「帝紀」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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