(読み)メイ

デジタル大辞泉 「姪」の意味・読み・例文・類語

めい〔めひ〕【×姪】

自分兄弟姉妹の娘。⇔おい
[類語]

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「姪」の意味・読み・例文・類語

てつ【姪】

  1. 〘 名詞 〙 兄弟姉妹の子。めい、または、おい
    1. [初出の実例]「従五位下秋篠王、男継成王、姪浜名王、船城王、愛智王五人賜丘基真人姓」(出典続日本紀‐天平勝宝六年(754)閏一〇月庚戌)
    2. [その他の文献]〔春秋左伝‐僖公一五年〕

姪の補助注記

古くは「おい」の意味をも表わしていたが、現在では「めい」だけをさしている。


めいめひ【姪】

  1. 〘 名詞 〙 自分の兄弟・姉妹の生んだ女の子。⇔甥(おい)
    1. [初出の実例]「古記云。身兄之子。弟之子。案兄弟之女亦同。俗云乎備売比也」(出典:令集解(738)喪葬)
    2. 「誰か、その姪の食み残しは欲しき」(出典:宇津保物語(970‐999頃)あて宮)

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普及版 字通 「姪」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 9画

[字音] テツ
[字訓] めい

[説文解字]
[甲骨文]

[字形] 形声
声符は至(し)。至に咥・(てつ)の声がある。〔説文十二下に「女子、兄弟の子を謂ふなり」(段注本)とあり、めい。男子ならば甥(おい)という。古く諸侯に嫁する婦人には、その至親のものをつきそわせて、姪(てつてい)といった。異姓の女を伴うときには(よう)という。

[訓義]
1. めい、おい。
2. つきそい、そばめ。

[古辞書の訓]
和名抄〕姪 米飛(めひ)〔名義抄〕姪 メヒ・ヲヒ・カホヨシ/姪男 ヲヒ/姪女 メヒ 〔立〕姪 ヒメ・ハツコ・ウチ・カホヨシ・ヲヒ・ヨシ・タハシ・タハル・タハフル

[熟語]
姪子・姪女姪甥・姪男・姪姪婦
[下接語]
愛姪・姑姪・小姪・

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【おい・めい(甥・姪)】より

…おい・めいは傍系親族の一種であり,かつてはこれを家族成員として含む家族も分家が顕著に行われた地域で多く見られたが,現在は核家族化の進行にともなって著しく減少した。しかし今日でもおい・めいは財産相続が行われる法的関係としてではないが,社会生活において重要な役割を占めており,なかでも通過儀礼におけるおい・めいとおじ・おばの関係が注目される。婚姻儀礼においてはおじ・おばがおい・めいの仲人的役割を果たすのに対して,おい・めいはおじ・おばの死にあたって主として棺かつぎの役割を果たす。…

※「姪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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