( 1 )呉音読みの「ケウヤウ」と、漢音読みの「カウヤウ」の両形があるが、「色葉字類抄」「下学集」「文明本節用集」など比較的古い辞書では「ケウヤウ」が、「日葡辞書」「書言字考節用集」など新しいものに「カウヤウ」が見られ、漢音読みは新しく生じたものである可能性がある。
( 2 )一方「供養」という語があり、三宝に供え物をし、死者に手向ける意で「クヤウ」が一般的な読みであったが、「供」の漢音読みの「キョウヤウ」が中世に現われ、「供養」「孝養」が同音同義に使われるようになり、「供養」と区別するため、「カウヤウ」が広まったとみられる。
古い文献には「きょうよう」の読みも多いが、読みの不明のものは、便宜上この項に収めた。
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