安寧天皇(読み)アンネイテンノウ

デジタル大辞泉 「安寧天皇」の意味・読み・例文・類語

あんねい‐てんのう〔‐テンワウ〕【安寧天皇】

記紀で、第3代の天皇綏靖すいぜい天皇の第1皇子。名は磯城津彦玉手看しきつひこたまでみ皇居片塩浮穴宮かたしおのうきあなのみや

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精選版 日本国語大辞典 「安寧天皇」の意味・読み・例文・類語

あんねい‐てんのう‥テンワウ【安寧天皇】

  1. 第三代天皇。綏靖(すいぜい)天皇の第一皇子。名は磯城津彦玉手看尊(しきつひこたまてみのみこと)。「日本書紀」によれば、大和の片塩浮孔宮(かたしおうきあなのみや)に都を遷(うつ)し、在位三八年。生没年不詳。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「安寧天皇」の意味・わかりやすい解説

安寧天皇
あんねいてんのう

記紀に第3代天皇とする。『日本書紀』によれば磯城津彦玉手看尊(しきつひこたまてみのみこと)といい、綏靖(すいぜい)天皇の第1皇子、母は五十鈴依媛命(いすずよりひめのみこと)。綏靖天皇25年立太子、同33年父の死を受けて即位、翌2年大和(やまと)国片塩浮孔(かたしおのうきあな)宮に遷都、3年渟名底仲媛命(ぬなそこなかつひめのみこと)を皇后とし、在位38年、57歳(『古事記』には49歳)で没したという。しかし、津田左右吉(そうきち)、水野祐(ゆう)らの研究により、今日では伝説史上の架空の天皇と考えられている。

[井上幹夫]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「安寧天皇」の解説

安寧天皇 あんねいてんのう

記・紀系譜による第3代天皇。
父は綏靖(すいぜい)天皇。母は五十鈴依媛命(いすずよりひめのみこと)。伝説上の人物ともいわれる。「日本書紀」によると,都は片塩(かたしお)の浮孔(うきあなの)宮。安寧天皇38年12月6日死去。57歳。墓所は畝傍山西南御陰井上陵(うねびやまのひつじさるのみほどのいのえのみささぎ)(奈良県橿原市)。別名は磯城津彦玉手看天皇(しきつひこたまてみのすめらみこと)。

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朝日日本歴史人物事典 「安寧天皇」の解説

安寧天皇

『古事記』『日本書紀』に第3代と伝えられる天皇。『日本書紀』によれば綏靖天皇と事代主神の娘,五十鈴依媛命との間に生まれた。磯城津彦玉手看天皇という。綏靖天皇を倭の桃花田丘上陵に葬り,片塩(大和高田市)に浮孔宮を営んだ。弟の磯城津彦命は猪(豚)の飼育職掌とした猪使(養)連 の始祖と伝えられる。

(大平聡)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「安寧天皇」の意味・わかりやすい解説

安寧天皇
あんねいてんのう

第3代に数えられる大和朝廷の天皇。名はシキツヒコタマデミノミコト。綏靖天皇の皇子,母はイスズヨリヒメノミコト。大和片塩浮穴宮に都し,皇后はヌナソコナカヒメノミコトという。陵墓は奈良県橿原市吉田町の畝傍山西南御陰井上陵。

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