宣耀殿(読み)センヨウデン

デジタル大辞泉 「宣耀殿」の意味・読み・例文・類語

せんよう‐でん〔センエウ‐〕【宣耀殿】

平安京内裏十七殿の一。麗景殿の北、貞観殿じょうがんでんの東にあり、後宮女御にょうご更衣などの居所。せんにょうでん。

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精選版 日本国語大辞典 「宣耀殿」の意味・読み・例文・類語

せんよう‐でんセンエウ‥【宣耀殿】

  1. ( 連声(れんじょう)で「せんにょうでん」とも ) 平安京の内裏十七殿の一つ。麗景殿の北、貞観殿の東にあたる七間四面の殿舎で、女御(にょうご)などの曹司。また、宣耀殿にすむ女御などの呼称。〔二十巻本和名抄(934頃)〕
    1. [初出の実例]「日の宮は承香殿に、故大臣殿のせんよう殿、いまのは麗景殿に〈略〉住ませ給ふ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)国譲下)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「宣耀殿」の意味・わかりやすい解説

宣耀殿
せんようでん

「せんにょうでん」とも読む。平安宮内裏(だいり)の殿舎の名。貞観(じょうがん)殿、常寧(じょうねい)殿の東にあり、南北七間、東西二間の母屋(もや)の四面に庇(ひさし)、南に孫庇がある西向きの建物。内親王、女御(にょうご)などの居所とされ、関白などの直盧(じきろ)(内裏での控室)が設けられることもあった。南にある麗景殿と近く、『栄花物語』には、双方の女房琵琶(びわ)や琴の合奏をした、という話がある。

[吉田早苗]

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