百科事典マイペディア 「宮腰」の意味・わかりやすい解説
宮腰【みやのこし】
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加賀国(石川県)金沢城下町から海岸へ4km,犀川(さいがわ)河口に位置する外港。現金沢市金石(かないわ)。石川郡大野荘に属する中世以来の湊として知られる。地侍中山主計(かずえ)が加賀に入った前田利家を金沢城に先導した功により,主計は利家画像を賜り,子孫は町年寄を世襲,湊は外港としての特権を得た。1616年(元和2)町奉行が置かれ,金沢~宮腰間に直線の宮腰往還がつけられた。金沢の城内,城下町のために大量の奥羽木材,能登塩,燃料の牧木(まきぎ)が入港し,また大坂廻米が出港するなど,領内第1の港となった。北前船(きたまえぶね)の船問屋,船宿が軒を並べ,豪商銭屋五兵衛が有名である。19世紀半ばの戸数は1496軒,人口5008。隣接の大野湊と木材移入権を争い,1866年(慶応2)藩が合併を命じ〈金石の交わり〉を求めたことから金石町となった。大野町が分離したのちも金石町を称し,1943年金沢市に合併。
執筆者:田中 喜男
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…全長34km,流域面積256km2。河口にある金石港は,古くは宮腰(みやのこし)港と呼ばれ,藩政時代は城下町金沢の外港として重要視された。かつてはしばしばはんらんし,沿岸に水害をもたらしたが,上流部の二又新町地内に犀川ダム,支流内川に内川ダムが完成して洪水は防止され,市街地の両岸の河川敷は緑地公園となった。…
…幕末期の加賀国宮腰(みやのこし)の富豪の海運業者。姓は清水,幼名茂助,俳号亀巣。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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