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銭屋五兵衛 ぜにやごへえ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

銭屋五兵衛
ぜにやごへえ

[生]安永2(1773).加賀
[没]嘉永5(1852).11.21. 加賀
江戸時代末期の加賀の豪商,海運業者。先祖は越前朝倉氏の後裔,7世の祖市兵衛が金沢宮腰浦に移ってから代々両替商を営み銭屋と号した。父五兵衛の代に海運業を復活し,藩の産物奨励策,北前船全盛の好機に乗じ巨利を得た。

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デジタル大辞泉の解説

ぜにや‐ごへえ〔‐ゴヘヱ〕【銭屋五兵衛】

[1773~1852]江戸後期の豪商。加賀の人。海運業を営み、のち加賀藩の御用商人となって巨富を築いた。河北潟干拓事業に絡む容疑で獄死。

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百科事典マイペディアの解説

銭屋五兵衛【ぜにやごへえ】

江戸後期の加賀の豪商。代々醤油製造と質商を業としたが,海運業を起こして,松前や東北地方との交易に従事。天保期(1830年―1844年)金沢藩の天保改革に際して藩の特権商人となり,廻漕業と米相場で飛躍的に発展。
→関連項目宮腰

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

銭屋五兵衛 ぜにや-ごへえ

1774*-1852 江戸時代後期の豪商,海運業者。
安永2年11月25日生まれ。家業の両替商をつぎ,文化8年海運業に進出。金沢藩の御用商人となり,回漕業と米相場によって巨富をきずく。晩年河北潟(かほくがた)埋め立てにからみ投獄され,嘉永(かえい)5年11月21日獄死。80歳。加賀(石川県)出身。姓は清水。幼名は茂助。号は亀巣。著作に「東巡紀行」。
【格言など】世人の信を受くべし。機を見るに敏(さと)かるべし。果断勇決なるべし(家訓)

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朝日日本歴史人物事典の解説

銭屋五兵衛

没年:嘉永5.11.21(1852.12.31)
生年:安永2.11.25(1774.1.7)
江戸時代の豪商,海運業者。加賀国宮腰浦(金沢市)に生まれ,幼名茂助,亀巣と号した。祖先が両替商を営んだので銭屋と称し,父の代に海運業を始めたが天明の不況で廃業し質屋と醤油醸造業を始めた。五兵衛は寛政1(1789)年に家督相続し古手・太物商にも手を広げ,文化8(1811)年に質流れの3人乗り120石積の船をもって海上進出。鰊肥を中心とする松前交易による北前船全盛時代の波に乗り,全国34カ所に支店,大小船合わせて二百数十艘を持つに至った。天保7(1836)年に長男喜太郎に商売をまかせ隠居。そのとき米商厳禁,船商売はあてにならずと述べたが,天保11年加賀(金沢)藩執政奥村栄実と結んだことで御手船裁許となり大坂廻米,米相場で莫大の利益をあげ,河北潟の干拓に乗り出した。しかし栄実の死後,代わって登場したその政敵の黒羽織党に謀られて入牢しきびしい詮議をうけながら79歳の高齢で牢死した。加賀藩海運には上方依存があったので,文化ごろより地船育成,大船建造が奨められた。この上方依存の脱却政策が銭五の成長を支え,その中で彼による上方廻米が実現した。代わった黒羽織党は北海道交易により加越能3州に抬頭した新規海商と結ぼうとした。その限り銭五のような一個の特権海商は邪魔物となり葬られることになった。<参考文献>若林喜三郎編『年々留』,鏑木勢岐『銭屋五兵衛の研究』,若林喜三郎『新版銭屋五兵衛』,高瀬保「銭屋五兵衛考」(『日本歴史』通巻252号)

(高瀬保)

出典|朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版
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世界大百科事典 第2版の解説

ぜにやごへえ【銭屋五兵衛】

1773‐1852(安永2‐嘉永5)
幕末期の加賀国宮腰(みやのこし)の富豪の海運業者。姓は清水,幼名茂助,俳号亀巣。1789年(寛政1)家を継いでしょうゆ製造,質商,呉服商等を営んだが,1811年(文化8)古船を買って海運業に転じ,36年(天保7)に隠居した後も経営に当たった。40年,加賀藩天保改革に際して御銀(かね)(御用銀)裁許,御手船裁許となり,以後,おもに回漕業と米相場によって急速に巨富を成した。全国に支店34ヵ所,持船は約200艘を数えたともいう。

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大辞林 第三版の解説

ぜにやごへえ【銭屋五兵衛】

1773~1852) 江戸末期の豪商。加賀の人。海運業を営み、蝦夷松前との通商で利益をあげた。河北潟干拓事業に際し、罪を得て獄死。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

銭屋五兵衛
ぜにやごへえ
(1773―1852)

江戸後期、加賀の豪商。加賀国宮腰町(金沢市)に生まれ、家業のしょうゆ醸造、質商に従っていたが、39歳のとき120石の古船を入手し海運業を始めた。以降、金沢の外港宮腰町を拠点とし、米の廻漕(かいそう)を中心に松前(北海道)交易に従事したが、加賀藩の御用商人となり、御用船を管理する御手船裁許(おてぶねさいきよ)役に任じられ、海の豪商へと成長していった。最盛期には2500石積四艘(そう)、1500石積六艘、1000石積八艘、800石積二艘、500石積13艘、そのほか小船200余艘を有していた。また、江戸、大坂、兵庫、長崎、新潟、酒田、青森、弘前(ひろさき)、松前、箱館(はこだて)など34港に支店を置き、168人の店員が活動した。1849年(嘉永2)河北潟(かほくがた)の干拓・新田開発を計画、着手したが、その際多くの魚類が死んだことから、投毒の容疑者として投獄、財産を没収された。嘉永(かえい)5年11月21日獄死、80歳であった。投獄の理由には密貿易説など多説があるが、五兵衛を庇護(ひご)することにより多額の利益を得ていた藩が、政策の変更により、巨商を抑制するための見せしめとし、また、五兵衛の莫大(ばくだい)な財産を接収することで窮乏した藩財政を一時的に糊塗(こと)しようとしたものである。[田中喜男]

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世界大百科事典内の銭屋五兵衛の言及

【大野弁吉】より

…30歳のころ加賀の大野村に居住し,大野弁吉と名のる。その非凡な才能は金石(かないわ)の豪商銭屋五兵衛の目にとまり,彼の技術顧問として才能を発揮する。その理化学についての知識は,唯一の遺著《東視窮録》にみられ,エレキテルや火薬の製法などが書かれており,からくりの〈茶くみ人形〉の設計図も描かれている。…

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