ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「小倉昌男」の意味・わかりやすい解説
小倉昌男
おぐらまさお
[没]2005.6.30. アメリカ合衆国,カリフォルニア
実業家。1947年東京帝国大学経済学部卒業。翌 1948年父の小倉康臣が経営する大和運輸(→ヤマト運輸)に入社,1971年社長に就任。低迷する業績の回復をはかるため,1976年に「宅急便」と銘うった民間では初めてとなる個人向け小口貨物の宅配業務に踏み切った。当初は道路運送法上の制約もあって配送サービス対象地域が関東地方にかぎられ,赤字続きだった。そこで路線免許の規制緩和をめぐって運輸省を相手に行政訴訟を起こし,免許を得た。配送網を徐々に拡大,トラック便を集約する基地となる営業所を全国に配し,荷動きを完全追跡するコンピュータシステムを開発,ほとんどの地域で翌日に配送できる体制を整え,売上高 1兆円の宅配便業界最大手へと成長させた。1993年私財 24億円を投じてヤマト福祉財団を設立,1995年すべての役職を辞し障害者の自立支援活動を続けた。
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