小倉祇園太鼓(読み)こくらぎおんだいこ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「小倉祇園太鼓」の意味・わかりやすい解説

小倉祇園太鼓
こくらぎおんだいこ

福岡県北九州市小倉北区八坂神社で毎年 7月第3金曜日から日曜日にかけて行なわれる例祭,小倉祇園祭のこと。山車の前後に据えつけた太鼓両面から叩くのが特徴的な祭り。映画『無法松の一生』の舞台としても知られる。小倉祇園祭は,小倉城を築いた細川忠興が元和3(1617)年に京都から祇園社(八坂神社)を勧請し,同 4年に祇園祭にならって始めたと伝わり,江戸時代には旧暦 6月に行なわれていた。金曜日に神輿御旅所まで渡御する神幸祭,土曜日に還幸祭が行なわれ,神幸行列に氏子各町の山車が加わる。江戸時代の神幸行列には,城下各町が趣向を凝らした山車や踊車,人形引車,傘鉾などを引いていたが,明治以降,太鼓を据えつけた山車に変わった。太鼓は直径 1尺2寸(約36.4cm)~1尺5寸(約45.4cm)のものが大半で,片面は甲高い音,もう片面は鈍い音が出るようになっており,ジャンガラと呼ばれるの音に合わせて両面をたたく。還幸祭のあと,各町の太鼓の奉納打ちや競演会が行なわれ,日曜日の夜には,太鼓広場に全 92台の山車が勢ぞろいして太鼓をたたき続け,市内を巡行する廻り祇園が行なわれる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

事典・日本の観光資源 「小倉祇園太鼓」の解説

小倉祇園太鼓

(福岡県北九州市小倉北区)
福岡県文化百選 祭り・行事編指定の観光名所。

出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android