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無法松の一生 むほうまつのいっしょう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

無法松の一生
むほうまつのいっしょう

日本映画。大映 1943年作品。監督稲垣浩。脚本伊丹万作。原作岩下俊作。主演阪東妻三郎園井恵子。乱暴者の車夫富島松五郎純愛物語ユーモラスタッチで描いた作品。 58年東宝で同監督,三船敏郎高峰秀子共演で再映画化され,同年ベネチア国際映画祭サン・マルコ金獅子賞を獲得。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

無法松の一生

原作は岩下俊作(1906~80)の「富島松五郎伝」。稲垣浩監督、阪東妻三郎主演で43年に初めて映画化され、58年に公開された三船敏郎主演作はベネチア国際映画祭グランプリを受賞した。明治の終わりから大正にかけての小倉を舞台に、「あばれ者」で通っていた人力車夫・松五郎が、親交のあった陸軍大尉の急死後、残された妻や一人息子に生涯をささげる純愛の物語。クライマックス祇園太鼓が登場する。

(2009-06-24 朝日新聞 夕刊 1総合)

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デジタル大辞泉の解説

むほうまつのいっしょう〔ムハフまつのイツシヤウ〕【無法松の一生】

稲垣浩監督による映画の題名。昭和18年(1943)公開。脚色は伊丹万作。出演、阪東妻三郎、園井恵子ほか。
の稲垣自身によるリメーク作品。昭和33年(1958)公開。出演、三船敏郎、芥川比呂志、高峰秀子ほか。ベネチア国際映画祭金獅子賞受賞。
村山新治監督による映画の題名。脚本は伊藤大輔。昭和38年(1963)公開。出演、三国連太郎淡島千景ほか。
三隅研次監督による映画の題名。脚本は伊丹万作。昭和40年(1965)公開。出演、勝新太郎有馬稲子ほか。
[補説]原作はいずれも岩下俊作の小説「富島松五郎伝」で、無法松とよばれる荒くれ者の生涯を描いたもの。

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デジタル大辞泉プラスの解説

無法松の一生

1965年公開の日本映画。1943年、58年、63年公開の同名作品の3度目のリメイク。監督:三隅研次、原作:岩下俊作、脚色:伊丹万作。出演:勝新太郎、有馬稲子、宇津井健東野英治郎ほか。

無法松の一生

1958年公開の日本映画。英題《Muhomatsu,the Rikisha-Man》。1943年公開の同名作品の同監督によるリメイク。監督:稲垣浩、原作:岩下俊作、脚色:伊丹万作、稲垣浩。出演:三船敏郎、芥川比呂志高峰秀子、笠原健司、松本薫、笠智衆ほか。ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞受賞。

無法松の一生

1963年公開の日本映画。1943年、58年公開の同名作品の2度目のリメイク。監督:村山新治、原作:岩下俊作、脚色:伊藤大輔。出演:三國連太郎、淡島千景、中山昭二、島村徹、沢村貞子、西村晃ほか。

無法松の一生

1943年公開の日本映画。監督・脚色:稲垣浩、原作:岩下俊作、撮影:宮川一夫。出演:阪東妻三郎、園井恵子、杉狂児、永田靖、沢村アキオほか。

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世界大百科事典 第2版の解説

むほうまつのいっしょう【無法松の一生】

1943年製作の日本映画。稲垣浩監督作品。原作は岩下俊作の《富島松五郎伝》(1939)で,脚本は伊丹万作。明治から大正にかけての九州小倉を舞台にして,無鉄砲さのために〈無法松〉と呼ばれた人力車夫松五郎(阪東妻三郎)が,ふとした縁で知りあった軍人の未亡人とその息子に一生をささげる純愛・献身の物語であるが,伊丹万作は当時の時勢のなかで〈最上の題材〉ではないと意識しながらも,人間の素朴な美しさや悲しさ以上に,極度に抑圧された恋愛を描いた小説であると読みとって脚色,日本映画の名作シナリオの1本に数えられている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

無法松の一生
むほうまつのいっしょう

福岡県小倉(こくら)生まれの作家、岩下俊作(いわしたしゅんさく)(1906―1980)の小説。初め『富島松五郎(とみしままつごろう)伝』と題して1938年(昭和13)『改造』の懸賞小説に応募し佳作入選、1941年『九州文学』に発表、直木賞の候補となった。北九州小倉に住む無法者の人力車夫松五郎の孤独な生涯と、吉岡大尉の未亡人よし子に寄せる彼の秘めた愛を描いた中編で、忍従の美徳とアウトローの意識が一体化した人物を主人公にしている。演劇、映画、テレビなどでも再三取り上げられ、大衆のアイドルとなった。とくに伊丹万作(いたみまんさく)脚色・稲垣浩(いながきひろし)監督・阪東妻三郎(ばんどうつまさぶろう)主演の映画(1943)は有名で、その映画タイトルが定着した。[尾崎秀樹]

映画

日本映画。岩下俊作の『富島松五郎伝』を原作とし、初映画化は1943年(昭和18)、伊丹万作脚本、稲垣浩監督の大映作品。日露戦争後の北九州小倉で働く豪放な車夫・松五郎(阪東妻三郎)が、怪我(けが)をした少年(子役時代の長門裕之(ながとひろゆき)、1934―2011)を助け、その父・陸軍大尉亡き後、未亡人(園井恵子(そのいけいこ)、1913―1945)と少年に献身的愛情を捧げる。阪東妻三郎の名演、カメラマン宮川一夫(みやがわかずお)(1908―1999)と稲垣浩の名コンビによる卓越した映像表現で、叙情性豊かな屈指の名作となったが、戦時中に内務省検閲で松五郎の未亡人への思慕を描いた場面がカットされ、戦後はGHQの検閲で提灯(ちょうちん)行列や暴力的場面がカットされた。稲垣は伊丹脚本の完全映画化を試み、1958年(昭和33)に東宝で、三船敏郎主演、カラー、シネマスコープで監督し、ベネチア国際映画祭金獅子賞を受賞。その後も『無法松の一生』は、1963年の伊藤大輔脚本、三國連太郎(みくにれんたろう)(1923―2013)主演、村山新治(むらやましんじ)(1922― )監督の東映作品、1965年の伊丹万作脚本、勝新太郎主演、三隅研次(みすみけんじ)(1921―1975)監督の大映作品などがある。[冨田美香]
『伊丹万作著、志賀直哉監修『伊丹万作全集3』(1961・筑摩書房) ▽入江しげる編『阪東妻三郎』(1962・阪妻画譜刊行会) ▽シナリオ作家協会編『日本シナリオ大系1』(1973・マルヨンプロダクションシナリオ文庫) ▽稲垣浩著『日本映画の若き日々』(1978・毎日新聞社) ▽御園京平編『写真阪妻映画』(1979・活動資料研究会) ▽稲垣浩著『ひげとちょんまげ――生きている映画史』(1981・中央公論社) ▽渡辺浩著『宮川一夫の世界――映像を彫る』(1984・ヘラルド・エンタープライズ) ▽高瀬昌弘著『我が心の稲垣浩』(2000・ワイズ出版) ▽『撮影監督・宮川一夫の世界――光と影の映画史』(2000・キネマ旬報社) ▽『富島松五郎伝』(中公文庫)』

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世界大百科事典内の無法松の一生の言及

【伊丹万作】より

…雑誌《少年世界》に巌谷小波の童話の挿絵などを描いていたが,中学時代からの親友,伊藤大輔のすすめでシナリオを書き始め,1928年5月に設立された片岡千恵蔵の〈千恵プロ〉第1回作品《天下太平記》(稲垣浩監督)のシナリオを書く。以来,伊丹脚本,稲垣監督のコンビによる作品は《無法松の一生》(1943),伊丹の死後に作られた《手をつなぐ子等》(1948)に至るまで9本に及ぶ。37年,日独合作映画《新らしき土》の日本側の〈協同〉監督を務め,〈1年間の精力を意味なく浪費した〉といわれる。…

【稲垣浩】より

…《瞼の母》(1931),《弥太郎笠》(1932)は,股旅(またたび)映画ブームのきっかけを作った作品だが,旅と季節のフォトジェニー,自然描写と心理描写を融合させた〈流れの美学〉がその特質とされ,映画史家はそこに,ハリウッドの監督L.アムーリアンの影響を指摘している。《海を渡る祭礼》(1941)の雲の流れの映像と〈港の風は夢をはらむ〉という字幕に見られる人生に対する楽天的な心優しさは,《無法松の一生》(伊丹脚本,1943)でさらに深められ,純粋な愛に殉じた車夫の一生を象徴するかのように人力車の車輪の回転で時の流れを示し,その抒情性に完ぺきな表現を与えた。戦後は伊丹の遺作シナリオによる精薄児問題をテーマにした《手をつなぐ子等》(1948),島崎藤村原作の《嵐》(1956)など時代劇以外で評価された。…

【阪東妻三郎】より

…稲垣浩監督),《素浪人罷通る》(1947。伊藤大輔監督)や老練の円熟した立回りが印象的な伊藤大輔監督《おぼろ駕籠》《大江戸五人男》(ともに1951)で阪妻ならではの風格と貫禄を見せるが,晩年に至る名優・阪妻の人間的な魅力とイメージを決定づけたのは,〈無知〉な庶民(車夫)の純粋無垢な魂を描いた稲垣浩監督《無法松の一生》(1943)から,これも〈無学文盲〉の徒(将棋一途の無知で気のいい男・坂田三吉)の気高い魂を描いた伊藤大輔監督《王将》(1948)をへて,うわべはいばり散らしているものの根は無邪気でお人よしの〈雷親父〉の喜劇を描いた木下恵介監督《破れ太鼓》(1949)に至る現代劇であろう。51歳で病死。…

※「無法松の一生」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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