小刀会(読み)しょうとうかい

精選版 日本国語大辞典 「小刀会」の意味・読み・例文・類語

しょうとう‐かいセウタウクヮイ【小刀会】

  1. 中国で清代中期以後発展した秘密結社天地会三合会などと同派で、反清復明を主義とする。一八五三年太平天国に呼応し上海蜂起、五五年二月鎮圧広東福建浙江各省船員、都市労働者、華僑、さらに農民のあいだにも広がっていたといわれる。匕首会

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「小刀会」の意味・わかりやすい解説

小刀会
しょうとうかい

中国、清(しん)末の秘密結社。別名匕首会(ひしゅかい)。天地会の一分派。1853年、広東(カントン)省香山県出身の劉麗川(りゅうれいせん)に率いられて蜂起(ほうき)した。会員には広東、福建出身の商人、舟乗り、人夫、遊民が多く、頭を紅巾で包み短刀を帯び、「反清復明(ふくみん)」を唱えた。上海(シャンハイ)に隣接する青浦県で起こった抗糧(税の不払い暴動と結んで上海を占領、太平天国と提携しようとしたが失敗、孤立した。しかし租界の洋商から武器、食料の供給を受け、また租界を守備する外国軍隊に清軍の行動が妨げられたことに助けられて、1年5か月にわたり上海の占領を維持した。その後、清軍は外国の協力を得ることに成功し、55年2月、劉麗川が戦死して乱は鎮圧された。

[西川喜久子]

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「小刀会」の解説

小刀会(しょうとうかい)

清代中期以後に発展した天地会三合会と同系の一派で,反清復明を主義とする秘密結社。小刀会の組織は広東,福建,浙江(せっこう)の下級船員,都市労働者,華僑(かきょう)などの間に発達し,農村にもかなり普及していた。太平天国の長江流域進出によって各地の小刀会も革命化し,1853年5月には華僑を中心とする厦門(アモイ)周辺の小刀会が挙兵し,同年9月には広東,浙江の小刀会が上海で挙兵した。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「小刀会」の意味・わかりやすい解説

小刀会
しょうとうかい
Xiao-dao-hui; Xiao-tao-hui

中国,清末の秘密結社。「反清復明」を唱える三合会の分派で,会員は腰に小刀を差していた。咸豊3 (1853) 年太平天国に呼応してアモイ,上海で蜂起。アモイは半年間で失敗したが,上海では同年9月から同5年2月まで県城を占領し,抗糧 (納税反対運動) に立上がった農民と連携して新政権を樹立した。しかし太平天国との合流を果さぬうちに,フランス,イギリスの援助を受けた清朝軍に鎮圧された。

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デジタル大辞泉プラス 「小刀会」の解説

小刀会

中国、清の時代の秘密結社「天地会」の分派のひとつ。1853年の蜂起では1年以上にわたり上海を占拠した(その後英仏の支援を得た清朝軍が鎮圧)。

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