小野佐世男(読み)おのさせお

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「小野佐世男」の意味・わかりやすい解説

小野佐世男
おのさせお

[生]1895.2.6. 横浜
[没]1954.2.1. 東京
風俗画家,漫画家。赤坂中学校を経て,1930年に東京美術学校西洋画科を卒業,報知新聞社学芸部に入る。モダンな描線による漫画で,美術学校在学中に雑誌『カクテル』や『東京パック』の表紙を描き注目された。第2次世界大戦中は陸軍報道班員として従軍戦後は雑誌,ラジオなどで活躍。また本格的な風俗油絵では二科展で特賞を得る。女性画の第一人者であったほか,ほら話が巧みで「佐世男空談」として知られた。『猿々合戦』『女体戯語』などの画文集がある。

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「小野佐世男」の解説

小野佐世男 おの-させお

1905-1954 昭和時代の漫画家。
明治38年2月6日生まれ。昭和5年報知新聞社に入社し「日曜報知」の漫画を担当。戦前は「女性」「モダン日本」,戦後は「スタイル」「漫画読本」などに女性風俗漫画をかいた。昭和29年2月1日死去。48歳。神奈川県出身。東京美術学校(現東京芸大)卒。著作に「女体戯語」「猿々合戦」など。

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百科事典マイペディア 「小野佐世男」の意味・わかりやすい解説

小野佐世男【おのさせお】

漫画家。横浜市生れ。東京美術学校卒。モダン調の作品で昭和初期の漫画界で好評を博し,以後豊かな創造力と鋭い現実風刺をこめて現代女性風俗を描いた。漫画集団同人。代表作《女の一生》《サルサル合戦》など。

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