小野忠重(読み)オノ タダシゲ

20世紀日本人名事典 「小野忠重」の解説

小野 忠重
オノ タダシゲ

昭和期の版画家,版画史研究家



生年
明治42(1909)年1月19日

没年
平成2(1990)年10月17日

出生地
東京・向島

学歴〔年〕
法政大学高師卒業

経歴
東京・本郷絵画研究所などで油絵を学んだ後、木版画に転じ、昭和7年水船六洲、宇治山哲平らと新版画集団(後の造型版画協会)創立に参加、街頭展などで版画普及運動を展開。日本美術会や個展作品を発表すると共に、版画史の研究にも努め、黒田源次、西村貞らに師事、16年に「日本銅版画と石版画」、17年「版画の技法」「万国渡海年代記」、続いて「紅毛雑話」「銅版東海道五十三駅」などを出版した。法大講師を務め、戦後は「版画」「日本の石版画」「江戸の洋画家」などの著作活動を続けた。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「小野忠重」の解説

小野忠重 おの-ただしげ

1909-1990 昭和時代の版画家。
明治42年1月19日生まれ。昭和7年新版画集団を設立。11年日本版画協会賞を受賞。戦後は東京国際版画ビエンナーレ展に連続出品した。版画史の研究家としても知られた。平成2年10月17日死去。81歳。東京出身。法大卒。代表作に「鳥の街」,著作に「近代日本の版画」「版画の青春」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「小野忠重」の意味・わかりやすい解説

小野忠重【おのただしげ】

版画家。東京生れ。1924年頃から絵と版画を始め,本郷絵画研究所に学ぶ。プロレタリア美術展などに出品。1932年新版画集団を設立。労働者民衆生活題材にした作品が有名。1941年法政大学卒。版画史の研究家としても知られ,著書に《近代日本の版画》などがある。東京都に小野忠重版画館がある。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

367日誕生日大事典 「小野忠重」の解説

小野 忠重 (おの ただしげ)

生年月日:1909年1月19日
昭和時代の版画家;版画史研究家
1990年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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