川尻海岸(読み)かわじりかいがん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「川尻海岸」の意味・わかりやすい解説

川尻海岸
かわじりかいがん

茨城県北東部、日立市(ひたちし)川尻町と同市十王(じゅうおう)町伊師(いし)の間の海岸。十王川の河口から北約2キロメートルの間に、高さ35メートルの海食崖(がい)が続く岩石海岸で、地質は凝灰岩質泥岩の上に段丘堆積(たいせき)物がのったもの。海食洞もある景勝地で、小貝浜海岸(こかいがはまかいがん)ともよばれている。ここの鵜島(うのしま)(二見(ふたみ)岩)はウミウの渡来地(県指定天然記念物)で、岐阜県長良(ながら)川の鵜飼(うかい)用のウの捕獲地。また、養蚕農家に信仰のある蚕養神社(こかいじんじゃ)もある。

[櫻井明俊]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「川尻海岸」の意味・わかりやすい解説

川尻海岸
かわじりかいがん

茨城県北東部,太平洋に面する海岸。日立市に属する。 JR常磐線川尻駅から北東約 1kmにあり,海食洞が波に洗われる美しい岩石海岸。 1957年ウミウ渡来地として県の天然記念物に指定された。ウミウは,秋に千島サハリンから海岸の断崖に飛来し,春には古巣に帰る。岐阜県の長良川鵜飼いのウもここから送られる。

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