日本大百科全書(ニッポニカ) 「川里」の意味・わかりやすい解説
川里
かわさと
埼玉県北部、北埼玉郡にあった旧町名(川里町(まち))。現在は鴻巣市(こうのすし)北東部を占める地域。1954年(昭和29)共和、屈巣(くす)、広田3村が合併して川里村となり、2001年(平成13)町制施行。2005年鴻巣市に編入。旧町域の北東を星川(見沼代用水(みぬまだいようすい))、南西を元荒(もとあら)川、中央を野通(やどおり)川が流れる低地帯で、集落はこれらの川の自然堤防上に位置する。屈巣沼はじめいくつかの大沼沢のある低湿地で、排水不良に悩まされたが、江戸時代見沼代用水の完成(1728)、沼沢地の埋め立てなどによって、水田地帯として発達した。米のほか、ナス、キュウリ、ネギなどの野菜、鉢花を中心とした花卉(かき)の生産が盛ん。JR高崎線鴻巣駅からバスが通じる。
[中山正民]