デジタル大辞泉 「帰山」の意味・読み・例文・類語 かえる‐やま〔かへる‐〕【帰山】 福井県中部、南越前町から敦賀市へ通じる峠一帯の呼び名。[歌枕]「―ありとは聞けど春霞立ち別れなば恋しかるべし」〈古今・離別〉 き‐さん【帰山】 [名](スル)僧が自分の寺へ帰ること。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「帰山」の意味・読み・例文・類語 き‐さん【帰山】 〘 名詞 〙 ( 「きざん」とも )① 僧侶が自分の寺に帰ること。[初出の実例]「大宮へ降り下て三塔会合しける。大衆上下、帰山(キざん)して」(出典:太平記(14C後)一七)② 故山に帰ること。帰郷。〔白居易‐早送挙人入試詩〕③ 山に帰ること。[初出の実例]「初午や帰山かなはぬのら狐〈梅村〉」(出典:春夏秋冬‐春(1901)〈正岡子規編〉) かえる‐やまかへる‥【帰山・還山】 福井県中部、南越前町南今庄(旧帰村)にある丘。蛙山。海路山。歌枕。[初出の実例]「かへる山ありとはきけど春がすみたちわかれなばこひしかるべし〈紀利貞〉」(出典:古今和歌集(905‐914)離別・三七〇) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本歴史地名大系 「帰山」の解説 帰山かえるやま 福井県:南条郡今庄町帰村帰山古くから多くの歌や紀行文にみえるが、その位置については諸説あって定かでない。<資料は省略されています>「能因歌枕」以下諸歌学書にみえる歌枕で、「和歌初学抄」が「カヘルニソフ」と注するように、「帰る」にかけて詠まれる。「枕草子」の「山は」の段にも「いつはた山」と並んで「かへる山」があげられている。「太平記」巻二七には上杉重能・畠山直宗の越前配流を記して「敦賀ノ津ニモ身ヲ寄セテ、袖ニヤ浪ノ懸ルラン。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
普及版 字通 「帰山」の読み・字形・画数・意味 【帰山】きざん 故山に帰る。また、道家で死をいう。唐・賈島〔楽山人の易水を弾ずるを聴く〕詩 朱絲弦底、燕泉なり 燕將の雲孫、白日に彈ず 氏(秦帝)山に歸して、陵已に掘らる 聲聲ほ帶ぶ、髮、冠を衝(つ)くを字通「帰」の項目を見る。 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報