平原君(読み)ヘイゲンクン

デジタル大辞泉 「平原君」の意味・読み・例文・類語

へいげん‐くん【平原君】

[?~前251]中国戦国時代の人。ちょう公子本名は趙勝。三たび宰相となった。食客数千人を養い、孟嘗君春申君信陵君とともに戦国四君一人

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精選版 日本国語大辞典 「平原君」の意味・読み・例文・類語

へいげん‐くん【平原君】

  1. 紀元前三世紀の中国、戦国時代の趙の公子。姓名趙勝。平原[ 二 ]に封ぜられ、毛遂、公孫龍など食客数千人を養い、恵文王・孝成王の宰相になった。斉の孟嘗君、楚の春申君、魏の信陵君とともに戦国の四君の一人。前二五一年没。

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改訂新版 世界大百科事典 「平原君」の意味・わかりやすい解説

平原君 (へいげんくん)
Píng yuán jūn
生没年:?-前251

中国の戦国時代,趙の公子。名は趙勝。武霊王の子で恵文王の弟。恵文王と孝世王の宰相となること三たび,東武城に封ぜられて平原君と号した。また門下に食客を集め,斉の孟嘗君(もうしようくん),魏の信陵君,楚の春申君とともに戦国四君の一人に数えられる。前257年,都の邯鄲かんたん)を秦に包囲されたとき,彼は楚に使いして援軍を求めたが,食客の一人毛遂のはたらきで首尾よく楚を合従に同意させ,秦を破って趙を全うした。なお,詭弁で有名な名家の代表公孫竜も彼の食客の一人であった。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「平原君」の意味・わかりやすい解説

平原君
へいげんくん
Ping-yuan-jun; P`ing-yüan-chün

[生]?
[没]孝成王15(前251)
中国,戦国時代末期のの公子。姓名は趙勝,平原君はその号。恵文王,孝成王の丞相となり,3000人もの食客を養ったという。孝成王9 (前 257) 年の攻撃を受け,都の邯鄲 (かんたん) が包囲されたとき,平原君の活躍により楚の春申君や魏の信陵君などの援助を受け,秦を撃退した。このときの食客毛遂の話は名高い。名家の代表者公孫龍も平原君に好遇されたという。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「平原君」の意味・わかりやすい解説

平原君
へいげんくん
(?―前251)

中国、戦国時代の政治家。趙(ちょう)の武霊(ぶれい)王の子、恵文(けいぶん)王の弟。本名は趙勝(ちょうしょう)。東武(とうぶ)城(現山東省徳州市の南東)に封ぜられて平原君と号し、食客数千人を養う勢力家であった。また賢人として名をはせ、趙の恵文王、孝成(こうせい)王に仕え、三度相(しょう)を務めた。紀元前257年、趙が秦(しん)に攻められたとき、その食客の1人毛遂(もうすい)が長剣を撫(ぶ)して楚王に援軍派遣を求め、それが実現した故事は有名。戦国四君の1人に数えられる。

[太田幸男]

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