幾そ(読み)イクソ

デジタル大辞泉 「幾そ」の意味・読み・例文・類語

いく‐そ【幾そ】

《「そ」は「」か》
多く数量。どれほどたくさん。
「―の羊の歩みを過ぐし来ぬらむ」〈栄花初花
(副詞的に用いて)どれほど多く。数多く。
網代守宇治川瀬は年つもり―月日を数へ来ぬらむ」〈曽丹集

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精選版 日本国語大辞典 「幾そ」の意味・読み・例文・類語

いく‐そ【幾そ】

〘名〙
① (助詞「の」が付いて体言に続く用法が多い) 多くの数量。いくらくらいの量。どれほどの多数
※後撰(951‐953頃)雑二・一一三二「みこし岡いくその世々に年をへてけふの御幸(みゆき)を待ちて見つらん〈藤原仲平〉」
② (副詞的に用いられて感動気持を含む) どれほど多く。どのくらいたくさん。
曾丹集(11C初か)「網代(あじろ)(も)る宇治の川瀬は年つもりいくそ月日を数へきぬらん」

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