序奏(読み)ジョソウ

デジタル大辞泉 「序奏」の意味・読み・例文・類語

じょ‐そう【序奏】

楽曲で、主要部を導入する役割部分イントロダクション導入部

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精選版 日本国語大辞典 「序奏」の意味・読み・例文・類語

じょ‐そう【序奏】

  1. 〘 名詞 〙 ある楽曲の主要部分にはいる前に導入的役割を果たすために演奏される部分。交響曲ソナタなどの冒頭におかれ、ゆるやかな緩(かん)序奏の場合が多い。導入部。イントロダクション。また、比喩的に物事初めの部分。
    1. [初出の実例]「そういう話題は、ここでも、眠りの、あるいは愛撫の序奏としてふさわしいものではなかった」(出典:記念碑(1955)〈堀田善衛〉)
    2. 「まず低くゆっくりと序奏が始まる」(出典:草のつるぎ(1973)〈野呂邦暢〉一)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「序奏」の意味・わかりやすい解説

序奏
じょそう
introduction 英語
introduction フランス語
Einleitung ドイツ語
introduzione イタリア語

音楽用語で、一つの楽曲または楽章の主たる部分に対して、その前に置かれた準備的な部分のこと。テンポの遅い序奏と、速い主要部分という組合せが一般的だが、遅い部分どうし、速い部分どうしなどの組合せも皆無ではない。いずれにしても、この二つの部分は連続的であることが特徴で、もし先行部分が後続部分と切り離され、しかもそれ自体音楽として完結していれば、それは序奏ではなく序曲である。序奏はとりわけ18世紀中期以後、西洋音楽なかでソナタ楽章にしばしば取り入れられ重要な存在となった。交響曲などにときおりみられる、第1楽章の冒頭に置かれた緩徐な序奏がそれである。

[大崎滋生]

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