弓削神社(読み)ゆげじんじや

日本歴史地名大系 「弓削神社」の解説

弓削神社
ゆげじんじや

[現在地名]八尾市東弓削一丁目

現在、弓削神社を名乗る社は二つある。一つは旧若江郡東弓削の集落にある当社、もう一つは長瀬ながせ川を隔てた旧志紀郡西弓削の集落にある。「延喜式」神名帳には若江郡の項に「弓削神社二座」がみえる。当社の現祭神は饒速日命・弥加布都命・品陀和気命・宇麻志麻治命・天日鷲命・比古左自彦命・菅原道真の七神。旧村社。なお西弓削のほうは饒速日命・可美麻治命・天照皇大神である。弓削神社の初見は「三代実録」貞観元年(八五九)正月二七日条で、この時京畿七道諸神一六七社に一斉奉授が行われ、弓削神は従五位上を授かっている。同書翌二年七月一〇日条には河内国従三位弥加布都命神・比古佐自布都命神を従二位に進めた記事がみえ、「河内志」は前者を東弓削村の弓削神社に、後者西弓削村の弓削神社にあてている。


弓削神社
ゆげじんじや

[現在地名]弓削町下弓削

小川おがわにある。主祭神は饒速日命・大己貴命・事代主命・孝謙天皇。約二・二ヘクタールの境内全域は、瀬戸内海国立公園に含まれる県指定名勝の法皇ほうおうはらである。樹齢三〇〇年以上の老松があり、海岸松原海水浴場になっている。別に山林八ヘクタールを有する。

応長元年(一三一一)の弓削島庄田畠山林塩浜以下相分帳(東寺百合文書)に除田として「浜戸宮 四十歩大田」とみえる浜戸宮はまとのみやがその前身と考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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