日本歴史地名大系 「弓削郷」の解説
弓削郷
ゆげごう
「和名抄」にみえるが、高山寺本・刊本とも訓を付していない。河内国若江郡弓削郷(現大阪府八尾市)を「由計」(高山寺本)・「由介」(刊本)と訓じているのでこれに従う。
桑田郡内の北東部に位置し、
弓削郷
ゆげごう
「和名抄」にみえ、高山寺本は「由計」、東急本は「由介」の訓注を付す。郷名は弓削氏が居住したことによるのであろう。河内国に弓削氏が居住していたことは、「新撰姓氏録」(河内国神別)に弓削宿禰がみえることでわかるが、「続日本紀」宝亀三年(七七二)四月七日条の道鏡伝に「道鏡、俗姓弓削連、河内人也」とある。また天平宝字六年(七六二)八月二七日付の造石山院所労劇文(正倉院文書)に
とあり、弓削氏が若江郡に住んでいたことがわかる。弓削連は天武天皇一三年(六八四)に宿禰を賜っているから、弓削連と弓削宿禰は同じ氏と考えてよい。称徳天皇は道鏡との関係から弓削郷の地に
弓削郷
ゆげごう
弓削郷
ゆげごう
弓削郷
ゆげごう
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報