引寄せる(読み)ヒキヨセル

デジタル大辞泉 「引寄せる」の意味・読み・例文・類語

ひき‐よ・せる【引(き)寄せる】

[動サ下一][文]ひきよ・す[サ下二]
引っ張って近くに寄せる。「いすを―・せる」
そのものの方へ寄るようにする。ひきつける。「人の心を―・せる」
[類語]引っ張る手繰り寄せる引き付ける吸い寄せる引く引きずる引き絞る手繰る手繰り込む

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「引寄せる」の意味・読み・例文・類語

ひき‐よ・せる【引寄】

  1. 〘 他動詞 サ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]ひきよ・す 〘 他動詞 サ行下二段活用 〙
  2. 引いて近づける。
    1. [初出の実例]「遠き国は八十綱うち挂(か)けて引寄(ひきよする)事の如く」(出典延喜式(927)祝詞)
  3. 心をひきつける。
    1. [初出の実例]「京都奈良の話も其心を惹寄(ヒキヨ)せるに充分であった」(出典:田舎教師(1909)〈田山花袋〉二三)
  4. 考え・説、また、感じ調子などを他に合わせる。
    1. [初出の実例]「野山おろしの音までも、千手が一曲にひきよする心地して」(出典:仮名草子・薄雪物語(1632)下)
  5. 短縮する。
    1. [初出の実例]「初めの切(きれ)をひきよせて、短く書くべし」(出典:三道(1423))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android