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張成沢 ちゃん・そんてく

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知恵蔵2015の解説

張成沢

1946年に生まれ、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の国防委員会副委員長を務めた。金正恩(キム・ジョンウン)第一書記の叔母の配偶者で、金正恩体制を支える有力幹部であった。2013年12月には国家転覆陰謀のかどで全役職を解任され、朝鮮労働党を除名されて刑死した。
張成沢は、金日成総合大学上級生だった後の総書記、金正日(キム・ジョンイル)に見いだされた。同級生には金総書記の妹である金敬姫(キム・ギョンヒ)が在籍し、この時の出会いから後に結婚する。モスクワ留学などを経て党の役職を歴任し、何度か失脚と再起を繰り返すが、金総書記の側近として仕えた。10年には国防委員会副委員長に就任、11年の金総書記逝去の際は、金敬姫と共に葬儀委員として高位に列せられた。政権を継いだ金第一書記の姻族であり、経済通で中国との関係が深く、日本・韓国との交渉にも当たったことなどから、権力の後見人ナンバー2などとも言われた。
張の粛清の背景を巡って、各国各層からは多様な見方がなされている。利権を巡る軍部との確執、張の汚職や私生活の乱脈、金敬姫との不仲、新政権になってからの横柄ともとれる態度、はては金第一書記の兄、金正男(キム・ジョンナム)を担いでのクーデター未遂説などまで取りざたされる。しかし、一般的には張に権力を脅かすほどの影響力があるとは考えにくい。また、羅先(ラソン)特別市を経済特区として中国・ロシアに租借させた「売国」行為が具体的罪状として掲げられた。同国では建国や朝鮮戦争の経緯により、チュチェ(主体)思想が基本に据えられている。これに基づき、共産圏にありながらロシア(旧ソ連)や中国から一定の距離を保ち続けてきた。こうした同国の基本的姿勢に、近年の張の動向が背反していたことなどが指弾を受けた要因と考えられている。

(金谷俊秀  ライター / 2014年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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百科事典マイペディアの解説

張成沢【ちょうせいたく】

北朝鮮の政治家。江原道川内郡出身,金日成総合大学を卒業。1968年から1972年まで旧ソ連・モスクワに留学。大学在学中から金正日の知遇を得,側近として,朝鮮民主主義人民共和国国防委員会副委員長をはじめ朝鮮労働党中央委員会政治局,朝鮮労働党軍事委員会で要職につき,朝鮮人民軍では大将。

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