日本歴史地名大系 「影向寺」の解説
影向寺
ようごうじ
字
縁起(県史八)によれば、天平一二年(七四〇)行基の開創と伝える。寺域の発掘により、奈良時代と推定される建造物遺構・瓦塔片・塔跡版築などが確認され、出土瓦の様式から創建の時期は白鳳時代末期にまでさかのぼると考えられる。「長弁私案抄」(静嘉堂文庫本)によれば、応永一三年(一四〇六)伽藍再興の勧進が行われている。同二二年一〇月には十二神将像の一躯が修理彩色され、享禄四年(一五三一)六月本堂および十二神将像が修理されている(十二神将像胎内墨書銘)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報