日本歴史地名大系 「御影堂前町」の解説
御影堂前町
みかげどうまえちよう
東西に通る
平安京の条坊では、左京六条四坊三保一四町の地。平安時代初期、嵯峨天皇皇子である左大臣源融の別荘
寛永一四年(一六三七)洛中絵図には、現町名に類する「御堂前町」の名がみえる。町名は、この地南の
また「京町鑑」(宝暦一二年刊)によると、この付近に扇を売る商人が住んでおり、御影堂扇として有名であったようだ。昔、平敦盛の妻がこの寺で尼となり蓮華陀尼と称し、阿古女扇を作っていたが、嵯峨天皇が病気になり、当時の住職祐寛が扇に呪文を封納して奉ったところ、天皇の病気が治ったという伝えがある。
御影堂前町
みえどうまえまち
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報