怪談牡丹灯籠(読み)カイダンボタンドウロウ

デジタル大辞泉 「怪談牡丹灯籠」の意味・読み・例文・類語

かいだんぼたんどうろう〔クワイダンボタンドウロウ〕【怪談牡丹灯籠】

人情ばなし三遊亭円朝作。文久・元治年間(1861~1865)に成立。明治17年(1884)筆録出版。「御伽婢子おとぎぼうこ所収の「牡丹灯籠」をもとに、当時起こった江戸牛込旗本騒動などを取り入れたもの。お露幽霊が牡丹灯籠の光に導かれ、カランコロンと下駄の音を響かせて恋しい男のもとへ通う場面が有名。明治25年(1892)には歌舞伎化された。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「怪談牡丹灯籠」の解説

怪談牡丹灯籠
かいだんぼたんどうろう

幕末~明治期の落語家初世三遊亭円朝作の人情噺。1884年(明治17)に速記本が出版された。原話中国の「剪灯(せんとう)新話」にあり,円朝はそれを,焦がれ死にした旗本の娘お露の亡霊が毎夜牡丹灯籠をさげ,いとしい新三郎のもとに通う話を主筋に,いくつかの副筋を交えて脚色した。92年には「怪異談牡丹灯籠」の題で歌舞伎化もされた。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

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