愛と認識との出発(読み)アイトニンシキトノシュッパツ

大辞林 第三版の解説

あいとにんしきとのしゅっぱつ【愛と認識との出発】

評論集。倉田百三著。1921年(大正10)刊。「出家とその弟子」の思想的背景を語り、世界と自己、善と悪、愛と信仰、恋愛と性欲などの問題を内省的に探究。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

愛と認識との出発
あいとにんしきとのしゅっぱつ

倉田百三の感想論文集。1921年(大正10)岩波書店刊。旧制第一高等学校『校友会雑誌』に発表したものから29歳に至るまでの思索的エッセイ17編を収録してある。肉と煩悩にさいなまれる自己の心情に密着しつつ、善、真理、友情、恋愛、性欲信仰といった、青春の日に一度は直面する人生上の問題を、誠実に受け止め、探求した求道(ぐどう)の書として、阿部次郎の『三太郎の日記』(1914)とともに、多くの青年に読み継がれた。著者の思想的開眼は、西田幾多郎著の『善の研究』に導かれたものである。[高橋新太郎]
『『愛と認識との出発』(角川文庫) ▽折原脩三著『倉田百三の愛と認識の結末』(1969・柏樹社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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