手刀を切る(読み)てがたなをきる

精選版 日本国語大辞典 「手刀を切る」の意味・読み・例文・類語

てがたな【手刀】 を 切(き)

相撲で、懸賞のかかった取組みの勝ち力士が、勝ち名乗りを受けるとき、行司軍配にのせて差し出す懸賞金を、手刀を中・右・左と縦に三回振り受け取る作法。三回振るのは造化三神を敬い、感謝する意とされる。現在は左・右・中の順で切る。
新西洋事情(1975)〈深田祐介日本「業者思想」欧州に死す「愛想よく手刀くらいは切ってみせて受けとらなくちゃいけません」

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デジタル大辞泉 「手刀を切る」の意味・読み・例文・類語

手刀てがたな・る

相撲で、勝ち力士が土俵の上で、行司から懸賞金を受け取るときの作法。右手手刀にして中央・右・左、または左・右・中央の順に切る。造化ぞうか三神さんじんに対する尊敬の念を表すものとされる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「手刀を切る」の意味・わかりやすい解説

手刀を切る
てがたなをきる

相撲用語。懸賞のかかった取組の勝ち力士が,勝ち名のりを受けるとき,行司が団扇に載せて差し出す懸賞ののし袋を受ける際の作法。真ん中天御中主神 (あめのみなかぬしのかみ) ,正面が高御座巣日神 (たかみむすびのかみ) ,裏正面が神産巣日神 (かみむすびのかみ) で,この勝利の三神に感謝する意味で切るものとされ,袋の上で,東なら,真ん中・右・左,西なら,真ん中・左・右の順で手刀を切るのが正式である。

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