技能五輪とも略称されるが、正式には国際職業訓練競技会International Vocational Training Competitionという。職業訓練による技能水準の向上と国際親善を目的とし、会の本部はマドリード(スペイン)にある。前身は1947年に始まったスペインの国内大会であったが、50年にポルトガルが参加して国際大会となり、以後、世界各地で毎年開催されて今日に至っている。日本は62年(昭和37)以来参加し、70年には千葉市の中央技能センターで大会を主催したこともある。初参加以来、日本は総合優勝を重ねて技能水準の高さを誇ったが、近年は自動化の波に押されて成績は下降しており、台湾、韓国などの新興工業国が国家的支援もあって活躍している。
[森本三男]
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