(読み)ラ

デジタル大辞泉 「拉」の意味・読み・例文・類語

ら【拉】[漢字項目]

常用漢字] [音](慣) ラツ(慣) [訓]ひし
強引に連れていく。「拉致らち・らっち
難読拉麺ラーメン拉薩ラサ・ラッサ拉丁ラテン

らつ【拉】[漢字項目]

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「拉」の意味・読み・例文・類語

ひしぎ【拉】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「ひしぐ(拉)」の連用形の名詞化 )
  2. ひしぐこと。ひしいでいること。
    1. [初出の実例]「一ひしぎに取って伏せ」(出典:浄瑠璃・日本振袖始(1718)四)
  3. 能で、ヒィーと鋭く鳴る、能管の最高音域の音。次第・一声など登場の囃子冒頭や一曲の最終部分に用いる「双(もろ)ひしぎ」と、早笛・狂言次第などの囃子の冒頭や終結に用いる「片ひしぎ」とがある。
  4. 長唄の囃子で、能管の演奏についてと同じものをいう。
  5. 一音高く、「ヒー」と鳴る音を、にたとえていう。
    1. [初出の実例]「先鳴は鶯笛のひしぎ哉〈宗明〉」(出典:俳諧・毛吹草(1638)五)

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普及版 字通 「拉」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

[字音] ロウ(ラフ)・ラ
[字訓] ひしぐ・くじく・つれさる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は立(りつ)。〔説文〕十二上に「摧(くだ)くなり」、〔左伝、桓十八年、注〕に「の幹(むね)を拉(う)ちて之れをす」とあって、つかんでひしぐことをいう。つれ去ることを拉致(らち)、軍夫などに強制徴発することを拉夫(らふ)という。

[訓義]
1. くじく、ひしぐ、やぶる。
2. ひく、ひきつれる、つれさる、つれてゆく。
3. 風の音、その擬声語

[古辞書の訓]
名義抄〕拉 トリヒシク・トリハシル・クダク・シヒ(ヒシ)ク 〔立〕拉 ヒシク・トリヒシク・キル・ヒラク・クダク・ハル

[語系]
拉・柆lpは同声。拉にはまた折る意があり、柆とは折木をいう。

[熟語]
拉致拉過拉朽拉脅拉殺拉颯拉撮拉雑拉歯拉瑟拉答拉搭拉車
[下接語]
敲拉・摧拉・颯拉・拉・捶拉・打拉・批拉

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