精選版 日本国語大辞典 「擂粉木・摺粉木・摺子木」の意味・読み・例文・類語
すりこ‐ぎ【擂粉木・摺粉木・摺子木】
〘名〙
① すりばちに入れた穀類などを、おしつぶしこすって粉状にするのに使用する先の丸い棒。大小あるが、一般には、直径五センチメートル、長さ三〇センチメートル程度のものが用いられ、山椒の木でつくったものがよいとされている。あたりぎ。すりぎ。すりこ。ますぎ。まわしぎ。めぐり。めぐりこぎ。連木(れんぎ)。
※薫集類抄(1165頃か)下「石のすりこぎなくは、柳の木のかれたるしてすりくだきて」
② (味噌を①ですりつぶして作るところから) 味噌汁をいう。
③ (頭をまるめたかたちが①の頭部に似ているところから) 僧を軽蔑し、ののしっていう語。すりこぎ坊主。みそすり坊主。転じて、人を軽蔑しののしるのにも用いた。
④ (①にかたちが似ているところから) 男根。ペニス。
※浄瑠璃・酒呑童子枕言葉(1710頃)二「王様のすりこぎは握りやせまい」
⑤ (①は使用するにしたがって、短くなり、ついには使いものにならなくなるところから) 少しも進歩しないでかえって退歩する人をののしっていう語。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報