政策金利(読み)セイサクキンリ(英語表記)bank rate

翻訳|bank rate

デジタル大辞泉 「政策金利」の意味・読み・例文・類語

せいさく‐きんり【政策金利】

中央銀行日本では日本銀行)が金融政策のねらいを示すために設定する短期金利。日本では無担保コールレート翌日物誘導目標金利(O/N Call Rate Target)のこと。この変動コールレートだけでなく、預金貸出金利長期金利などに影響を及ぼす。一般に、デフレ傾向のときは金利を下げて経済を刺激し、インフレ傾向のときは金利を上げて経済の過熱を抑える。→コール市場

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「政策金利」の意味・わかりやすい解説

政策金利
せいさくきんり
bank rate

景気物価の安定といった金融政策上の目的で、中央銀行が操作・誘導目標とする金利。誘導目標金利ともよばれる。一般に、不況時は政策金利を下げることで経済を刺激し、好況時には政策金利を上げることで景気過熱やインフレを抑制する。政策金利の上げ下げ預金金利、貸出金利、住宅ローン金利、長期金利などに影響を及ぼす。政策金利は国や地域によって対象が異なる。日本では、日本銀行が以前は公定歩合(現、基準割引率および基準貸付利率)を政策金利としていたが、1994年(平成6)の金利自由化により、無担保コール翌日物の金利を政策金利に採用した。アメリカでは連邦準備制度理事会(FRB)がフェデラル・ファンド金利federal funds rateを政策金利としている。

[矢野 武 2015年9月15日]

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