精選版 日本国語大辞典 「文月」の意味・読み・例文・類語
ふみ‐づき【文月】
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陰暦7月の異称。単に「ふづき」ともいい、七夕(たなばた)月、女郎花(おみなえし)月などの称や、親月(おやづき)、蘭月(らんげつ)、涼月(りょうげつ)などの漢名もある。季は三秋の初めの月で、7日には七夕、月なかばには祖先の霊を祀(まつ)る盂蘭盆会(うらぼんえ)の行事がある。語源については、平安末の藤原清輔(きよすけ)の『奥義抄』に「此(こ)の月7日、七夕にかすとて、文どもをひらく故に、文ひろげ月といふを略せり」とあるのをはじめとして、稲の穂のふふみつき(含月)とする『類聚(るいじゅう)名物考』、この月は諸人が親の墓に参詣(さんけい)するからふづき(親月)というとする『和爾雅(わじが)』などの諸説がある。
[宇田敏彦]
出典 (株)朝日新聞出版発行「とっさの日本語便利帳」とっさの日本語便利帳について 情報
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