斜交成層(読み)しゃこうせいそう

岩石学辞典 「斜交成層」の解説

斜交成層

cross-stratification, cross-lamination: 真の層理面に,ある角度で沈澱した堆積層に対する一般的な語[Lyell : 1855].主に砂岩層の内部に見られる指向性堆積構造の一種で,水流または風により移動する砂粒が,流れの方向傾斜する前面に次々に堆積して生じる成層または層理をいう.前面層(foreset)の傾斜は多くの場合は10度以上であり,20度を超すことも珍しくない.前面層の厚さは普通は1mmから数cm程度である.一連の前面層群は上下を成層面で明瞭に限られた堆積単位層(sedimentation unit)を示している[木村ほか : 1973].層が厚さ1cm以下の場合は葉層(laminae),1cm以上を単層(bed),斜交成層(cross-sratification)についてはそれぞれをcross-laminationおよびcross-beddingと呼ぶ(McKee & Weir : 1953].個々のcross-strataの長さは変化し,形状も直線的または直線で囲まれたように変化する(Hemingway & Clarke : 1953].またS字形に湾曲したり,上向きに凹形や凸形となる.これらはconcave inclined-beddingあるいはconvex inclined-beddingという[Andersen : 1931].層が下限の面に対して接線方向になる場合にはtangential cross-beddingといい,急角度になる場合はangular cross-beddingという.cross-strataは不連続な単位として形成され,詳細な記述や分類はその規模と下限の面との関係を基準にしている[Allen : 1963].広い意味でdiagonal bedding,false bedding, tip bedding,oblique bedding, flow-and-plunge structureなどは同義.cross-sratificationには同じような語が多いが,日本語での区別は明瞭ではない.傾斜層理(inchlined badding)[Shrock : 1948].
current bedding: →水流層理
diagonal bedding: →斜交層理
diagonal stratification: cross-stratificationと同義で,ライエル偽層(false stratification)の代わりに使用した[Lyell : 1841].

斜交成層

水流または風によって移動した砂粒が,流れの方向に傾斜する前面に次々と堆積して生じる成層をいい,主要な一般成層面と著しく斜交する.斜交成層は河川デルタ海岸浅海などの浅い水中環境に堆積した地層に多い.砂丘など陸上風成堆積物のほかに深い水底に堆積した場合にも乱泥流堆積物中にも見られる[木村ほか : 1973].

出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報

最新 地学事典 「斜交成層」の解説

しゃこうせいそう
斜交成層

cross stratification(bedding)

周囲の地層の主要堆積面(層理面)に斜交する堆積面をもつ成層構造。水流や風による堆積物の移動に伴って形成される。斜層理,偽層などとも。斜交する堆積面の各々は前置層と呼ばれ,斜交成層する単層を一つのユニット(cross bedded unit)として扱う場合もある。さまざまな大きさと厚さをもち,斜交葉理(クロスラミナ,厚さ数cm程度)と斜交層理(厚さ数十cm以上)とに区別されることもある。また,大きさの異なる斜交成層が重なって複合斜交成層を形成する場合もある。個々の構造の大きさによって,5cm以下を小型,5cm~2mを中型,2~8mを大型,8m以上を超大型と呼ぶ場合もある。地形の三次元的形態によって前置層の形態が変化し,平板型(二次元的ベッドフォーム)とトラフ型(三次元的ベッドフォーム)に大別されるほか,形態からα型からπ型までに細分する方法もある。前置層の最大傾斜方向は水流の流向を指示する。斜交成層は,陸上の風成堆積物のほか,陸上から深海底までの水流による堆積物に一般に認められる。潮流のように一定の周期で流向や流速が変化する場で形成された場合には,ヘリンボーン構造や潮汐バンドルなど特徴的な形態を示すことがある。

執筆者:

出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

[名](スル)1 人から受けた礼・贈り物に対して行為や品物で報いること。また、その行為や品物。「地酒を贈って返礼する」2 仕返しをすること。また、その仕返し。意趣返し。返報。[補説]書名別項。→返礼[...

返礼の用語解説を読む