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新会社法の可能性 しんかいしゃほうのかのうせい

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知恵蔵2015の解説

新会社法の可能性

「資本金1円からでも会社が作れる」新会社法が2006年5月から施行された。従来の会社法を約100年ぶりに改正した新会社法は、商法の会社編と有限会社法などの関連法規を一本化して新たに作成された法律といってもよく、会社設立などにかかわる各種の規制が大幅に緩和されている。 最も目を引くのは、これまでの会社法で規定されていた「最低資本金制度」が廃止されたこと。従来、株式会社の資本金は原則1000万円が必要であった(同制度は、中小企業挑戦支援法ですでに撤廃されてはいたが、5年以内に資本金を1000万円に引き上げる必要があった)が、これが完全に撤廃され、いわゆる1円起業が可能となった。同時に、今までの取締役3人以上、監査役1人以上という制限がなくなり、取締役会および監査役の設置も任意となった。 さらに、株主総会及び取締役会の招集・決議手続きが大幅に簡素化され、組織維持のコストや訴訟リスクの低減が期待できる。また、同じ市町村において、同じような仕事内容のときは同じ商号が使えないという「類似商号禁止の規制」が撤廃されたことや、会社設立時に必要であった資本金の払込金保管証明が不要になるなど、迅速な起業化が図れるメリットもある。 一方で、有限会社の設立はできなくなるが、新しい会社の形態として「LLC(合同会社)」、また新会社法とは別に「LLP(有限責任事業組合)」の設立が可能となった。双方とも、利益や権限の配分が出資比率に拘束されず、取締役や監査役の設置も義務づけられていない。 新会社法により、会社形態の種類が増え、事業内容や目的に応じた多様な会社設立が容易になったほか、設立に伴う負担も軽減され、スピーディーな起業が後押しされる。(森岡英樹)

(竹内文則 富士常葉大学教授 / 森岡英樹 金融ジャーナリスト パラゲイト・コンサルタンツシニア・リサーチ・アソシエイツ / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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