新山寺(読み)しんさんじ

日本歴史地名大系 「新山寺」の解説

新山寺
しんさんじ

[現在地名]上郡町おく

野桑のぐわ村の南、奥村の北の山地に位置する。村名は新山寺(現廃寺)があったことに由来。江戸時代の領主変遷は明和六年(一七六九)までは上郡村に同じ。同年以降は幕府領。ただし弘化元年(一八四四)より龍野藩預地(以上「上郡町史」)正保郷帳に村名がみえ、田高八石余。明治一〇年(一八七七)頃奥村に合併。現在は廃村。真言宗新山寺は聖徳太子開基、弘仁年間(八一〇―八二四)弘法大師中興と伝える。


新山寺
しんざんじ

[現在地名]山形市小姓町

江戸時代城下町であった小姓こしよう(桶町のうち)にある。大日山と号し、真言宗智山派。本尊大日如来。永徳年間(一三八一―八四)最上兼頼の子直家が宝幢ほうどう寺に隣接して一寺を建立し、元海を開山としたと伝える。最上義光分限帳(色川文書)によれば寺領九石。最上氏時代城下絵図では三の丸内の宝幢寺西側に道を隔てて「新山」と記される。元和八年(一六二二)鳥居忠政により現在地に移転されたといい、正保城絵図では専念せんねん寺の北にみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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