新編鎌倉志(読み)しんぺんかまくらし

日本歴史地名大系 「新編鎌倉志」の解説

新編鎌倉志(鎌倉志)
しんぺんかまくらし

八巻 河井恒久・松村清之・力石忠一編

成立 貞享二年刊

写本 国立公文書館

版本 国会図書館・国立公文書館ほか

解説 鎌倉を中心とした地誌。延宝二年鎌倉を訪れた徳川光圀が、その後家臣の河井恒久らに命じて編纂させた。内容は鶴岡八幡宮から始まって江の島金沢葉山にも及ぶ。絵図を入れ一日の行程ごとに巻をかえるなど案内書としての配慮もみられる。また鐘銘・碑文などを多く載せているが、なかには現存しないものもある。

活字本 大日本地誌大系二四

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「新編鎌倉志」の意味・わかりやすい解説

新編鎌倉志
しんぺんかまくらし

徳川光圀が編纂させた鎌倉の地誌。8巻。延宝2 (1674) 年,光圀が鎌倉を旅行した際,名所旧跡などの記録を取らせ,これを水戸藩彰考館の史臣河井恒久に命じて編修させ,松村清之,力石忠一らの補筆校訂を経て貞享2 (85) 年出版。鎌倉の大意地名,旧跡,寺社などについて記述。1巻が約1日の行程にとってある。のち江戸幕府が『新編相模国風土記稿』を編纂したとき,すでに本書があるという理由で,鎌倉郡の部分が簡略化されることになった。『大日本地誌大系』所収。

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