20世紀日本人名事典 「方等みゆき」の解説
方等 みゆき
ホウトウ ミユキ
昭和期の詩人
- 生年
- 明治29(1896)年3月1日
- 没年
- 昭和33(1958)年9月8日
- 出生地
- 富山県射水郡新湊(現・新湊市)
- 本名
- 高松 翠
- 学歴〔年〕
- 京都女子高等専門学校卒
- 経歴
- 卒業後、船員を務める夫と結婚し二男一女を儲ける。しかし、間もなく夫と死別、郷里の富山に戻り、高岡市立高等女学校の国語教師を務めた。その傍らで詩作を行い、昭和5年「8号のカンパス」が懸賞文芸詩の第一等を受賞。「日本海詩人」や佐藤惣之介主宰の「詩の家」、高林清一主宰の「海」といった詩誌を中心に活躍し、同年9月長谷川時雨主宰の「女人芸術」に「やもめは」を発表して高い評価を受けて以来、中央詩壇でも名を知られるようになった。6年から12年まで「女人詩」を主宰・発行し、後進の指導に当たるとともに生田花世・永瀬清子・深尾須磨子ら女流文学者との交流を深めた。その間、7年に詩集「しんでれら」を出版。やがて、戦時下となって次第に詩から遠ざかり、戦後は東京に住んだ。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報