旃陀羅(読み)センダラ

デジタル大辞泉 「旃陀羅」の意味・読み・例文・類語

せんだら【××陀羅】

《〈梵〉caṇḍālaの音写インドで、四姓外の、最下級とされた階級狩猟・と畜などを生業とした。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「旃陀羅」の意味・読み・例文・類語

せんだら【旃陀羅】

  1. 〘 名詞 〙 ( [梵語] Caṇḍāla の音訳 ) インドで四姓(カースト)の最下級である首陀羅(しゅだら)よりもさらに下の階級。と畜、漁猟獄守などの職業にたずさわった。不可触民チャンダーラパリア
    1. [初出の実例]「此人罪過重於前者。是謂菩薩旃陀羅也」(出典顕戒論(820)下)
    2. 「日蓮今生には貧窮下賤の者と生れ、旃陀羅が家より出たり」(出典:日蓮遺文‐佐渡御書(1272))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

山川 日本史小辞典 改訂新版 「旃陀羅」の解説

旃陀羅
せんだら

サンスクリットのチャンダーラの音訳。インド社会で四姓外の屠殺・漁猟・守獄などにたずさわった最下層の不可触民の名称日本では下層身分の一般に対する呼称として使用された。たとえば漁夫の家に生まれた日蓮は,旃陀羅の家の出自だと「佐渡御書」でのべている。

出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報

改訂新版 世界大百科事典 「旃陀羅」の意味・わかりやすい解説

旃陀羅 (せんだら)

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の旃陀羅の言及

【チャンダーラ】より

…古代インドにおいてその存在が穢(けが)れていると考えられていた賤民。漢訳仏典では旃陀羅(せんだら)とする。古代インド社会では賤民制が複雑に発達したが,チャンダーラはそうした社会の最下層に置かれた集団。…

※「旃陀羅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android