日本大百科全書(ニッポニカ) 「日本労働組合同盟」の意味・わかりやすい解説
日本労働組合同盟
にほんろうどうくみあいどうめい
略称組合同盟。1926年(大正15)12月4日、日本労働総同盟(総同盟)の第二次分裂により脱退した中間派の組合によって結成された全国中央組織(ナショナル・センター)。結成当時の組合員数1万2800人。総同盟が労働農民党から脱退して社会民衆党の結成を推進していることに反対の麻生久(あそうひさし)ら中間派指導者が、突如日本労農党の創立を発表したため、日本鉱夫組合(鉱夫組合)、関東合同労働組合(関東合同)、関東紡織労働組合(関東紡織)などの各組合とともに除名されたので、組合同盟を結成した。しかし、その組織は伸び悩み、30年(昭和5)6月、前年の9月に総同盟幹部の右傾化に反対して起こった第三次分裂で脱退派によって結成された労働組合全国同盟(全国同盟。4300人)と合同し、全国労働組合同盟(全労)となった。
[松尾 洋]
『大河内一男・松尾洋著『日本労働組合物語 昭和』(1965・筑摩書房)』