早引・早退(読み)はやびき

精選版 日本国語大辞典 「早引・早退」の意味・読み・例文・類語

はや‐びき【早引・早退】

〘名〙
① (早引) ことばや文字を早く見つけ出すことができること。また、そのように作られたもの。索引や手軽な辞書などにいう。早引節用
黄表紙・御存商売物(1782)下「読本。はやびき」
② (「走誦」とも書く) 本願寺で、和讚を唱える譜の一種念仏を略して和讚を数首、怱々に続けて語すること。
※実悟記(1580)「蓮如上人御往生の砌は御堂にて早引廿五日御入候き」
※島崎金次郎宛大田南畝書簡‐享和元年(1801)七月中旬か「其後今日迄照りつづき、暑気強候得共、日々早出早引、昼九ツ時頃帰候へども」
茶話(1915‐30)〈薄田泣菫〉飯を安く食ふ法「今日は屋敷用事があるので少し早引(ハヤヒキ)をする」

はや‐びけ【早引・早退】

〘名〙
① (━する) 会社学校などで、定められた終業時刻よりも早く退出すること。そうたい。はやびき。
何処へ(1908)〈正宗白鳥一一「或日役所を早退けにして帰り」
② 会社や学校などが、普通の日より早く終わること。
※或る女(1919)〈有島武郎〉後「土曜だから妹達は早退(ハヤビ)けだと知りつつも」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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