春宮(読み)シュンキュウ

デジタル大辞泉 「春宮」の意味・読み・例文・類語

しゅん‐きゅう【春宮】

皇太子の住む宮殿。また、皇太子。とうぐう。
春の神の宮殿。

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精選版 日本国語大辞典 「春宮」の意味・読み・例文・類語

しゅん‐きゅう【春宮】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 皇太子の居住する宮殿。東宮御所。また、皇太子をいう。とうぐう。しゅんぐう。
    1. [初出の実例]「故其七月、拝為東宮伝、公出入春宮、賛衛副君、勧之以文学、匡之以淳風」(出典:家伝(760頃)下)
    2. [その他の文献]〔竹書紀年‐巻下穆王〕
  3. 春の神の宮殿。《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「独倦春宮之清虚。迷秋日之勝事」(出典本朝文粋(1060頃)一〇・於禅林寺上方眺望詩序〈紀斉名〉)
    2. [その他の文献]〔楚辞‐離騒〕

はる‐の‐みや【春宮】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「春宮(とうぐう)」の訓読み ) 皇太子の宮殿。また、皇太子の称。《 季語・春 》
    1. [初出の実例]「君まさぬはるのみやには桜花涙の雨にぬれつつぞふる」(出典:貫之集(935頃)九)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「春宮」の意味・わかりやすい解説

春宮
とうぐう

皇太子別称。「東宮」とも書く。『職原抄述解』に東宮は皇太子の御座所をいい,春宮はその官舎のことをいったとみえ,本来は皇太子の別称ではなかった。皇太子に奉仕する官司春宮坊という。

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普及版 字通 「春宮」の読み・字形・画数・意味

【春宮】しゆんきゆう

東宮。

字通「春」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の春宮の言及

【皇太子】より

…天皇の位を継ぐべき皇子。たんに太子ともいい,〈ひつぎのみこ〉〈もうけのきみ〉,東宮,春宮,儲君(ちよくん)ともいう。皇太子は,天皇在位中に,皇子,皇孫,皇兄弟またはその他の皇親のうちから定められ,立太子の儀が行われるのが恒例である。…

【東宮∥春宮】より

…皇太子の居所,転じて皇太子の別称。五行説で東は春にあたるところから,春宮とも記す。東宮職員令によると,東宮すなわち皇太子の輔導にあたる傅・学士と,皇太子の家政機関たる春宮坊とを区別している。…

※「春宮」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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